東洋医療学科/東洋医療鍼灸学科 2019/04/21
学術研修会
平成31年4月21日(日)
学術研修会を開催しました。
演題:「鍼灸師だからできる猫背矯正~ニーズに応える~」
講師:今井綱志先生(卒業生:みつわ鍼灸接骨院院長)
猫背は多くの方が悩んでおられる症状です。
猫背がひどい場合、呼吸に影響したり、疲れやすく、また不眠、食欲不振などにもつながり、様々な身体の機能低下につながります。
猫背を改善したいと思われる方は多いのではないでしょうか。
今回、今井綱志先生をお招きして、猫背矯正の研修会を開催いたしました。
まず最初に、
講義では
「施術家としての基礎知識・心構え」から始まり、
「顧客を失う理由=スタッフの無関心な態度」であることなどを明確な数字で示し、施術を始める前に我々が身につけなければならないことから学びました。
我々は「鍼灸と言う商品」を扱うプロですが、同時に「人の心に寄り添う人格者」である必要があります。「先生と会うだけでなんか元気になるわ~」の一言から治療が始まっていると考え、この気持ちを持ち続けて治療に励んで行きたいと思いました。
本題の鍼灸による猫背矯正の講義では、
「猫背とは何か」
「猫背になる理由」
「猫背が身体に与える弊害」
「正中認知障害」などについて解説してもらい、
「矯正グッズに関すること」
「猫背に有効な筋力トレーニング」
「猫背に有効なマッサージ」など猫背に関する一般的な知識を教えて頂きました。
猫背に対する鍼灸からのアプローチでは、
「猫背のタイプの分類」
「各タイプ別の施術」に関して講義と実技を見せて頂きました。
また「人間が元に戻ろうとする力~形状記憶理論~」に鑑み、悪い状態へ戻ろうとする記憶を打破する方法に、
1.筋肉(筋膜)の元の適切な位置・働きを教育する。
2.軟部組織の正しい働きを教育する。
3.骨格の歪みを矯正し関節の動きをつける。
4.運動感覚:正しい使い方を身体で覚えてもらう。
5.位置覚:正しい位置を知る。視覚と体性感覚で修正できるようにする。
上記、5つの項目があることを学びました。
猫背という症状はすぐに生命に関わる症状ではありませんが、放っておくと様々な弊害を生み出します。今回は猫背矯正の技術ととともに、猫背を改善するために患者さんとともに目標に向かって二人三脚で進んで行く姿勢や考え方など、施術家として大切なことを学んだ研修会でした。
講師の今井綱志先生、ご参加下さった先生方、ありがとうございました。
専任教員
宮井健二