2008年/東洋医療鍼灸学科卒業
鍼灸師
西野治療院開業
大学時代はアメリカンフットボールの選手として、試合に汗を流す日々。タックルやブロックなど接触プレーが多いので、けがはつきものでした。その時は、マネージャーが自分のけがの治療をしてくれるのですが、この時「人の体を治療する」ことに、漠然とですが興味を持ちました。卒業後は企業で働いていたのですが、やはり治療の道へ進みたいと思い、トレーナーの専門学校に通いながら、社会人アメリカンフットボールのトレーナーとして選手のけがのケアに携わっていました。鍼灸師の仕事に興味を持ったのはその時。鍼灸は、外傷を治したり筋肉の痛みを和らげるなど、選手のケアにもよく取り入れられています。その知識をもっと深めたいと思い、関西医療学園専門学校に入学。50年以上の歴史があり、経験豊富な先生が多くいらっしゃったこと、医療の分野で多くの先輩方が活躍されていたことが決め手でした。この時は整骨院で仕事をしながら学校に通っていたので、正直大変な時期もありました。しかし、自分で決めたことなので、最後まで頑張ろうと言い聞かせながら学校に通っていました。授業は先生が丁寧に教えてくれるので、とても分かりやすかったです。理解できなかった部分は積極的に質問をして、自分の中の知識を深めていきました。また、実習の授業が多いのも、この学校の特長。特に臨床実習では、一般の患者様をお迎えし、先生の指導の下で受付から問診、施術までを学びます。教科書で学んだ通りにはいかない部分も多くて戸惑うこともありましたが、一人ひとりの患者様の症状に臨機応変に対処するのがいかに大切か、ということを学びました。
卒業後、約1年の準備期間をいただいてから2009年に「西野治療院」を開業しました。現在は地元の人々の治療をはじめ、スポーツ選手の外傷の治療やメンテナンス、舞台女優さんのケアを担当させていただいています。患者様によって抱えている痛みの症状は様々。痛みの原因は何かを究明することが大切なので、患者様とは常に誠実に接し、できるだけ要望に応えることを心がけています。こういう時に、学校での実習経験が役に立っていることを実感します。一番うれしいのは、体の痛みで悩んでいる患者様が自分の治療で痛みが改善した時ですね。「治ってよかったよ。ありがとう」という感謝の言葉をいただくことが、自分にとっての何よりの喜びです。
現在は治療が中心ですが、将来は鍼灸師の卵を育てていきたいと考えています。そのためには、鍼灸の治療はもちろん、様々な分野から多くの経験を積むことが必要。専門学校の先生から「鍼灸は経験がすべての世界。今、結果が出ていなくても焦らずに努力することで、道は少しずつ開いていく」という言葉を教えられました。私も、日々勉強という気持ちで、様々な患者様の治療に向き合っています。治療はもちろん、患者様への対応や接し方の面においても、若い鍼灸師のお手本となれるよう、自分自身の向上に努めていけたらと思っています。
患者様が出ている試合や舞台のパンフレットはしっかり保管。時間があれば足を運ぶこともあります。
開業時からずっと使っている鍼やお灸などの治療器具。こまめにチェックして清潔に使っています。
患者様がリラックスできるのはもちろん、自分も心地良く働けるようにこだわった院内。