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CASE15総合医療センター 就職

広く知り、深く学ぶ社会や人の役に立つのが生涯の夢

大野 直紀

2008年/理学療法学科卒業

理学療法士

地方独立行政法人 りんくう総合医療センター 勤務

大野 直紀

様々な視野で興味を広げて
経験を得ることからスタート

小学校から高校まではサッカー漬けの毎日でした。高校生の時に、けがをしたチームメイトがリハビリのおかげで早々に復帰し、高いパフォーマンスを発揮しているのを目の当たりにして、リハビリの重要性と理学療法士という仕事に興味を持ちました。

関西医療学園専門学校に入学して良かったと思うのは、臨床実習が3期あることです。スポーツクリニックや病院、介護老人保健施設などの実習地が多岐にわたる学校は数が少なく、多くの現場を経験できたのは、いまでも私の財産です。また、当初はスポーツ障害のリハビリに携わりたいと考えていましたが、スポーツ障害以外にも様々な疾患・障害においてリハビリの重要性が高いことを知り、興味の範囲が広がっていきました。それぞれ違った現場の先生に師事することで、たくさん質問し、たくさん吸収する、柔軟な体質が身に付いたと感じています。

理学療法士としての初めての職場は大和中央病院でした。総合病院であれば、自分が進みたい専門分野を見つけられると考えたからです。また、この時期に大学の学士を得るため、放送大学にも入学しました。学位を取得して、さらに可能性を広げたかったのです。

大和中央病院に2年勤務した後、大阪府済生会富田林病院に入職しました。ここでは急性期、慢性期、訪問リハビリと3年間で一通りのリハビリを経験しました。そのうえで急性期リハビリを追究したいと思い、現在のりんくう総合医療センターへ転職したんです。

大野 直紀

理学療法士の意義を見つめ直し
働きながら大学院で基礎研究

りんくう総合医療センターでは、救命救急センターで重症患者のケアに携わっています。不慮の事故や病気の急変で重症に陥った患者様が、日常生活ができるようになり、社会復帰できるほどに回復する姿を見て、この仕事にやりがいを感じています。急性期リハビリは医師、看護師、薬剤師、栄養士など多職種が関わるチーム医療の中のワンピースです。豊富な知識とチームワークが求められます。しかし一方で、回復期のようにリハビリによって改善して、在宅に戻れるというようなわかりやすい効果が表れにくい領域でもあります。例えば人口呼吸器をつけた患者様の場合、機械の設定は医師が行いますし、痰の吸引などのケアは看護師が行います。理学療法士にできることも限られています。その限られた環境の中で、何ができるのか、また有効なのかは、まだまだ分かっていません。理学療法士の得意とする、人の動きの分析(動作分析)を応用したいと思い、大学院へバイオメカニクスを学びに入学しました。バイオメカニクスとは、人が動くときの筋肉の活動、関節の角度、神経制御などを力学的に解明する学問です。人の動きを基礎研究から見直し、臨床に応用することで理学療法士の役割を広げていきたいと考えています。

現段階では、このまま博士後期課程に進むかどうかは決めていません。しかし、将来的にはこの研究を進めて、自分が直接携わる患者様だけでなく、より多くの患者様を救いたいという想いもあります。そのためにも、臨床と並んで学会発表や論文執筆にも努め、「社会や人の役に立つ」という生涯の夢に向かって、まだまだ成長していきたいですね。

History

2004年
大阪体育大学浪商高等学校サッカー部の
副キャプテンとして活躍。
2005年
チームメイトのけがを通じてスポーツ障害でのリハビリの有用性を知り、理学療法士に興味を持つ。関西医療学園専門学校に入学。
2008年
卒業後、
総合病院での勤務を希望しダイワ会大和中央病院に入職。
2010年
大阪府済生会富田林病院に入職。
急性期リハビリへの思いを新たにする。
2013年
りんくう総合医療センターに
入職。
2015年
人体の動作を研究するため、大阪体育大学大学院スポーツ科学研究科博士前期課程に入学。基礎研究から臨床への応用を探る。

Favorite

Favorite

大学院

休日を利用して、週に2〜3日は大学院で研究しています。

Favorite

サッカー

子どもは息子が3人いるので、休みの日は庭でサッカーを教えています。

Favorite

パソコン

仕事でも研究でもパソコンは欠かせないので、いつも持ち歩いています。

Favorite

超音波診断装置

筋肉の厚みを計って、客観的データで患者様の状態を把握し、リハビリに役立てるなど、診断補助装置として取り入れています。