東洋医療学科/東洋医療鍼灸学科 2019/12/25
鍼灸科 ~授業紹介~
棒灸をご存知ですか
お灸に用いるモグサを集めて、棒状にしたものが棒灸です。
今回「鍼灸総合療法Ⅰ」という授業で、棒灸を使った実習を行いました。
棒灸の適応症は、
a) 寒気がする風邪の初期
b) 腹痛、食欲不振
c) 月経痛、月経困難
d) 冷え症
火をつけた棒灸を、体表3~5㎝ぐらいまで近づけると熱感が伝わってきます。
体調がよくない時は、体も冷えていたり、感覚が鈍くなっている場合が多く、棒灸を近づけても、なかなか熱感を感じないことがあります。
ほんのり熱感を感じてきたら、そこでまた別のツボに移ります。
症状によって、棒灸をするツボが変わります。
風邪の初期であれば「大椎」というツボに棒灸をします。十分に熱感を感じたら終了で、その晩に寝汗をかくかも知れません。それだと効果はあったと判断できます。
「月経痛」では腰の仙骨上にあるツボや、下腹部にあるツボに行います。子宮が冷えていたり、血流が低下していると様々な月経困難を招きます。棒灸をすることで血流改善して痛みや冷えを除くことができます。
効果は抜群ですが、まずは安全に用いることが大切です。
患者さんに心地よく安全に棒灸ができるよう、気持ちを集中して施術に取り組みました。
専任教員 宮井健二